宇宙飛行士選抜試験 筆記試験の対策本まとめ

※2022/1/10更新 宇宙開発関連の試験対策を追加
※2022/2/7更新 英語試験の試験対策を追加
※2022/2/12更新 STEM分野の試験対策を更新
※2022/4/25更新 英語試験の試験対策を追加(Writing試験について)

こんばんは田中です、今日はJAXAが2022年に行う宇宙飛行士選抜試験のうちの第0次選抜の内容である筆記試験のうち、STEM分野の試験教養試験の対策本をまとめてみました。

筆記試験の内容は多いですが、筆記試験の評価方法はセレクトアウトと呼ばれる方式で行われるためそれらを考慮した上で勉強していくことが大切だと思います。

2022年宇宙飛行士選抜試験試験内容(筆記試験)

まずは宇宙飛行士選抜試験で行われる筆記試験についておさらいしましょう、筆記試験の過去問は残念ながら公開されていません。そのため今回は今までの説明会や宇宙飛行士選抜試験の体験談などから推測していきます。

今回の宇宙飛行士選抜試験では第0次試験で筆記試験が行われる予定です、その内容はまずは教養試験です、これは2021年12月1日「宇宙飛行士候補者採用説明会」で大卒の教養課程相当であると明言されていました。

次にSTEM分野の試験です、こちらも説明会で国家公務員採用試験総合職試験(大卒程度試験)相当、と明言されていました。またここではSTEM分野以外に宇宙開発関連の内容も問われると過去の受験者から名言されています。

こちらで書いているSTEM分野の試験とはSience(科学)、Technology(技術)、Engineer(工学)、Mathematics(数学)のことです。

最後に英語試験になります。

宇宙飛行士選抜試験の中で行われる筆記試験をまとめると以下のようになります。

  • 一般教養試験
  • STEM分野の試験
  • 英語試験

筆記試験の評価方法(セレクトアウト)

筆記試験の評価方法はセレクトアウトと呼ばれる方法で行われます。前回の選抜試験でのセレクトアウトでは各試験での下位20%がC評価になり、C評価の科目があると次の試験には進めなくなりました。

そのため筆記試験対策を行うときには全てを完璧に対策しようとするのではなく、満遍なく対策を行いつつ、苦手な科目に対しては特にしっかりと対策を行うようにしましょう。

セレクトアウトの評価方法や試験内容の詳しい評価方法について詳しく知りたい方はこちらの書籍を読むことをおすすめします。

一般教養試験の対策

それではここからは個別にどのような対策が必要なのかをまとめたいと思います。

まずは一般教養試験ですがこちらは

大学の教養課程に相当し人文科学、社会科学を含む広範な素養を評価する

と説明がされていました。この中で人文科学とは世界史、日本史、地理、思想、文芸の5つの内容をまとめたものです。

また社会科学とは、法律、政治、経済、社会の4つの分野をまとめたものです。

それではこれらの分野を対策するためにはどのような本が良いのでしょうか?

既存の試験でこれらの分野を扱っているものは国家公務員総合職試験があげられるでしょう、そのため独学で挑む場合、国家公務員総合職試験対策の本を使用して勉強するのが一番良いと思います。

人文科学

人文科学を対策するためにおすすめなのはこれらです。

公務員試験 本気で合格! 過去問解きまくり! 【5】人文科学I (地理、思想、文学、芸術)

公務員試験 本気で合格! 過去問解きまくり! 【6】人文科学II (日本史、世界史)

過去問解きまくり!は小テーマごとに

・必修問題
・インプット(テーマ毎の重要なポイントをまとめたもの)
・実践問題

のような構成になっており、無理なくステップアップできるようになっています。また、2021年の最新の過去問が掲載されているのもおすすめな理由です。そしてこちらの書籍は次に紹介するスーパー過去問ゼミよりも丁寧に解説がされているため、高校で人文科学を選択していなかった方はこちらを選択することをおすすめします。

高校で人文科学を選択していた方にはこちらの

新スーパー過去問ゼミ6人文科学(日本史、世界史、地理、思想、芸術、文学)

がオススメです、こちらは一冊で人文科学全てを網羅していますが、その一方で解説はあっさり目、問題数は少なめな構成になっています。

社会科学

次に一般教養試験のうち社会科学分野を対策するためにおすすめなのはこちらです。

公務員試験 本気で合格! 過去問解きまくり! 【4】社会科学

こちらも先ほどと同じく、過去問解きまくり!シリーズとなります。必須問題を解きながら、そのセクションでの学ぶ内容のイメージや学習の要点をつかむことが出来ると思います。

こちらの分野についても、教科書のように勉強したいという方にはこちらの書籍をお勧めします。

STEM分野の試験の対策(STEM試験)

STEM分野の試験

次にSTEM分野の試験についてですが、こちらは12月1日の「宇宙飛行士候補者採用説明会」でこのように言及されていました。

 大学卒業程度のSTEM分野の知識、論理的思考力を評価する。 

また募集要項には以下のようにも記載されていたため

STEM分野※の試験(国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)相当)

こちらの内容についても国家公務員総合職試験の内容をもとに対策することが有効だと考えられます。前回の選抜試験ではSTEM分野の科目として数学、化学、物理、生物、地学が出題されました。またSTEM分野の試験では中学や高校で学んだ内容が含まれている可能性も高いです、そのため文系の方も諦めずにコツコツと勉強しましょう。

STEM分野の内容を対策するためには以下の書籍がおすすめです。こちらの”スーパー過去問ゼミ”では数学と物理を学ぶことができます。

上記の本では数学と物理だけしか対策できませんので、STEM分野の試験を一つの本で網羅したいという方にはこちらの”新スーパー過去問ゼミ6”がおススメです。

宇宙開発関連の試験(JAXAオリジナル)

最後に宇宙開発関連の試験についてです、こちらについてはJAXAの募集要項には直接は書いていないものの、過去の受験者である内山崇さんの以下の著書で出たと明言されています。

前回も募集要項には宇宙開発関連の内容が出るとは明言されていなかったが出題されているため、今回の試験でも出ると言えるでしょう。

一番おすすめなのがこちらの完全図解・宇宙手帳―世界の宇宙開発活動です、半世紀におよぶ世界の宇宙開発・活動の記録を学べます。ただし、出版が2012年ですので最新の宇宙開発関連について学べないので後述する大図鑑などで補完しましょう。

最新の宇宙開発関連に関して詳しく載っているのがこちらの宇宙大図鑑220 (Newton別冊)だといえます、宇宙大図鑑は最新の宇宙開発関連以外にも宇宙探求の歴史や星座、銀河など、宇宙飛行士になるために知っておきたいことが網羅的に学べます。

最後におすすめするのがNewtonのVISUAL BOOK OF the UNIVERSE宇宙大図鑑です。こちらも先ほどの宇宙大図鑑と同じようなものですが、より写真やイラストなどで分かりやすくなっています。

英語試験

前回の英語試験の構成は次の通りでした。

  • リスニング/リーディング試験(筆記式)120分
  • ライティング試験(コンピュータ入力式)75分

この形式はいわゆるTOEICのような構成であるのだと想像がつきます。また”宇宙飛行士という仕事”では7割以上(TOEIC695以上)が突破のための最低基準だと書かれています。

自分の実力を測るために、模試を行いたい場合は以下のTOEIC L&R公式模試をやると良いでしょう。

またライティング試験に対応するためには以下のTOEIC S&W公式のWritingワークブックをやると良いでしょう。

(番外編)宇宙飛行士選抜試験をもっと知りたい方にお勧めな本

最後に宇宙飛行士選抜試験の内容をもっと詳しく知りたい方に番外編としてこちらの本をお勧めします。

こちらの本は前回2008年に宇宙飛行士選抜試験が行われた時に、実際にファイナリスト10人に残った宇宙船技術者による選抜試験の内容をまとめたものになります。

もう一つおすすめなのはこちらの”ドキュメント宇宙飛行士選抜試験”です。

こちらも2008年の宇宙飛行士選抜試験の様子を描いたもので、こちらは実際に試験に密着したNHKのスタッフによってまとめられたものです。

これらの本を読むことで宇宙飛行士になるための採用基準や求められる能力など、JAXAの公表している情報よりもさらに詳しく知ることが出来ると思います。宇宙飛行士選抜試験を受ける前にこの本を読んで宇宙飛行士選抜試験のリアルな中身を筆者の肩越しに追体験してみてください。

まとめ

今回は宇宙飛行士選抜試験のうち、筆記試験について対策本をまとめてみました。基本的には大卒程度の国家公務員総合試験と同じような難易度になるのではないかと予想しています、そのためこれらの本をしっかりとやり遂げることで試験は相当突破しやすくなるのではないでしょうか。

あと少しの期間しか時間はありませんが宇宙飛行士選抜試験に向けて頑張っていきましょう。

また宇宙飛行士選抜試験の詳しい内容についてはこちらにまとめていますので是非ご覧ください。↓

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